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曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」の大作を現代の天才作家がどのように作品化するのかと興味は尽きない。読み終えて間違いなく面白かった。あきれ返った奇想天外の忍法を使って里見家を取り潰そうとする大越所と本多佐渡守正信の戦いに八犬士が勝利を収めるというストりーは、作品の単なるパロディー化でなくて全く風太郎世界の別バージョンの作品に仕上がっているから天才だ。安房里見家に代々伝わる八顆の宝珠。将軍に献上される予定だったこの珠が、服部半蔵ひきいる伊賀組の手によって盗まれてしまう。里見家の取り潰しを狙う幕府の重鎮・本多佐渡守の陰謀である。九月九日の期日までに珠を取り返さなければ、お家断絶は免れない。